常勤看護職の離職率が5年ぶりに減少(医療介護CBニュース)

 2008年度の常勤看護職員の離職率は11.9%で、5年ぶりに減少したことが、日本看護協会(日看協)の「2009年病院における看護職員需給状況調査」の結果速報で明らかになった。3月16日に開かれた日看協の記者会見で、小川忍常任理事が公表した。

 同調査は、病院で働く看護職員の需給動向を全国的規模で把握するため、日看協が毎年実施している。昨年は10月1日から16日にかけて、全国8793病院の看護管理者を対象に実施。3495病院から回答を得た。

 それによると、08年度の常勤看護職員の離職率は前年度比0.7ポイント減の11.9%で、5年ぶりに11%台となった。また、新卒看護職員については8.9%で、0.3ポイント減少し、初めて8%台になった。
 都道府県別に常勤看護職員の離職率を見ると、大阪の16.4%が最も高かった。以下は、東京(15.7%)、沖縄(15.6%)、兵庫(15.5%)と続いた。一方、最も低かったのは富山で6.4%。また、岩手(6.6%)、山形(6.9%)も低かった。
 また、届出入院基本料別に新卒看護職員の離職率を見ると、「15対1」が11.8%で最も高く、「13対1」10.9%、「10対1」10.7%、「7対1」8.3%と、看護配置が手厚い病院ほど低い傾向が見られた。
 さらに立地別では、「政令指定都市・東京23区」が常勤看護職員14.6%、新卒看護職員9.5%で共に最も高かった。一方、「過疎地域」ではそれぞれ8.2%、6.4%だった。

 小川常任理事は会見で、常勤看護職員の離職率が減少した理由として7対1入院基本料の導入などの影響を挙げたものの、「十分に分析し切れていない」と述べた。

■教育研修体制整備の病院、「新卒の離職率低い」
 新卒看護職員の教育研修体制の整備状況を見ると、(1)看護部門での教育研修責任者(2)病棟・外来での教育研修担当者(3)新卒看護職員研修の企画・評価組織(委員会など)―のいずれも配置・設置している病院は39.6%で、いずれも配置・設置していない病院は19.7%だった。また、いずれも配置・設置している病院の新卒看護職員離職率は8.8%、いずれも配置・設置していない病院では13.4%だった。これについて日看協では、すべてが整備されている病院では「離職率が他に比較して低い」と指摘している。
 いずれも配置・設置していない病院約2割について洪愛子常任理事は、厚生労働省が来年度予算案に盛り込んでいる「新人看護職員研修事業」の利用などによって導入が進むよう、都道府県看護協会と共に引き続き働き掛けや情報提供を行っていく考えを示した。


【関連記事】
短時間正職員制度、看護職の認知度4割弱
72時間ルールの緩和措置、「極めて遺憾」―日看協
「課題は看護職の離職対策」―09年回顧と10年の展望 日本看護協会・久常節子会長
看護職員の需給見通し、来年3月に速報値を報告―厚労省
常勤看護職の離職率が微増傾向

ドラマ撮影現場でAKB48の小道具盗む 高校生ら3人逮捕(産経新聞)
スペインでそば打ち、信州の愛好家が実演・交流(読売新聞)
<公明党>参院選「他党候補推薦せず」発言を撤回 山口代表(毎日新聞)
首相動静(3月14日)(時事通信)
小糸工業の小糸会長、会長職を引責辞任(レスポンス)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。